こんにちは!
栄養士兼エステティシャンの古関です。
今何かと話題の乳酸菌飲料。
巷では様々な種類のものが販売されていますが、
そもそもどんな効果があるの?乳酸菌ならどれも一緒じゃない?など意外と知らないことも多いですよね。
今回はそんな乳酸菌についてまとめていきます。
そもそも乳酸菌とは?
乳酸菌=糖類から乳酸を生成する細菌の総称
乳酸菌は炭水化物や糖を使って「乳酸」という物質を作ります。
この働きを利用して作られているのが発酵食品です。
たとえば、牛乳に乳酸菌を加えると乳糖が分解され、乳酸が作り出されてヨーグルトとなります。
乳酸は食物中のpHを下げてくれるため、食品の腐敗を防ぎ保存性を高めてくれます。
チーズや漬物もこの乳酸菌の作用を利用している発酵食品です。
乳酸菌は自然界や人間の身体にも存在しています。
人間の腸内では大腸菌や悪玉菌の増殖を抑える働きをする「善玉菌」として働いています。
乳酸菌にもいろいろな種類がある
乳酸菌には数多くの種類があります。
その数は現在発見されているものだけでもなんと400種類以上。
ヨーグルトや乳酸菌飲料のパッケージを見ると「LB81」や「ビフィズス菌」「シロタ株」などの単語が並んでいるかと思います。
これらはすべて乳酸菌の名称になります。「R-1」や「LG21」など乳酸菌の名前がそのまま商品名になっているものもあります。
どれも乳酸菌なら変わらないんじゃ…?と思われるかもしれませんが、実は乳酸菌は種類によって活動する場所が違っていて、働きも様々です。例えば、アトピーを改善する効果のある乳酸菌、花粉症の改善ができる乳酸菌、体脂肪を減らす働きを持った乳酸菌など、その効果は多岐にわたります。
自分の身体や解消したい悩みに合った乳酸菌を摂ったり、様々な種類の乳酸菌を組み合わせて摂ることが推奨されています。
商品選びの際には、どんな乳酸菌が含まれているのかにも注目してみてください。
乳酸菌食品、飲料の効果
前述の通り、乳酸菌は様々な効果を持っています。
その中から代表的なものを一部ご紹介していきます。
便通の改善
乳酸菌の効果といえば、まずはなんといっても整腸作用です。
人間の腸内には身体に良い働きをする善玉菌と悪い働きをする悪玉菌、そのどちらでもない日和見菌の3種類が存在しています。
この3つの菌のバランスが整った状態だと理想的な腸内環境となり、身体が健やかに保たれます。
腸内環境を整えるためには悪玉菌を増やしすぎないことが大事。悪玉菌が作り出す有害物質は、体内で肌荒れや疲労などの悪影響を及ぼします。
悪玉菌を増やさないためには善玉菌の数を保つことがポイントになります。
腸は第二の脳といわれるくらい脳と密接な関係にあります。日頃ストレスを感じている方は腸内環境が乱れやすくなり、反対に腸内環境が整えば一時的に精神的ストレスから解放されるといわれています。
乳酸菌飲料の効果で睡眠の質が上がるといわれているのはこのためです。
免疫力の強化
体内にウイルスや細菌が侵入してきた時、免疫細胞はそれらを異物として攻撃し体内を正常に保ちます。
腸と免疫の繋がりはかなり深く、免疫細胞のうちなんと約6割が腸に存在しています。
そのため悪玉菌が増えて腸内環境が悪化すると、風邪など感染症にかかるリスクが上がります。
乳酸菌は感染症の予防にも効果を発揮するというわけです。
血中コレステロールの低減
乳酸菌には脂質の一種であるコレステロールを下げる効果や、内臓脂肪を減らす効果があります。
コレステロールには善玉コレステロールと悪玉コレステロールがありますが、このうち悪玉コレステロールが増えすぎると動脈硬化が進んでしまいます。
動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞のリスクとなるため、脂っこい食事が多い方は特に注意が必要です。
乳酸菌を摂るときのポイント
乳酸菌は毎日こまめに摂取する
乳酸菌が良いものだからといって、一度にたくさん摂ればそれでいいわけではありません。
乳酸菌の効果が出る量というのは乳酸菌の種類ごとに大体決まっています。
それ以上の量を摂っても、効果は増えないばかりかエネルギー過剰や栄養バランスが崩れることにもなります。
パッケージを確認し目安量を守るようにしましょう。
また、乳酸菌は一度摂ればずっと効果が持続するわけではありません。
腸内環境を常に良好に保つためには毎日継続して乳酸菌を取り入れ、絶やさないようにすることが大切です。
飲料の他にも、サプリなど続けやすい形を見つけていきましょう。
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乳酸菌の餌となる栄養を一緒に食べる
乳酸菌などの善玉菌はエサとなる食べ物を一緒に摂ると、腸内での活動が活発になります。
善玉菌のエサとなる主な栄養素がオリゴ糖と食物繊維。
オリゴ糖が含まれるのは玉ねぎや大豆、バナナ、ねぎ、ニンニクなど。
食物繊維は玄米やそば、芋類、根菜、ブロッコリーや椎茸、ひじきなどに豊富です。
特に食物繊維はそれ自体が整腸作用を持っているので、乳酸菌と合わせて積極的に摂っていきましょう。