皆さん、こんにちは!
管理栄養士の野澤です。
雑誌やSNSで見かける「発酵食品」について、皆さんどんな効果があるかご存知ですか?
健康な体づくり、美肌作り、ダイエットの効果も期待できる発酵食品について本日は解説していきますね。
発酵食品とは
発酵食品とは、微生物によって大豆・穀物・肉・魚などの原料に含まれるタンパク質やデンプンなどの栄養素を発酵(分解)させた食品のことを言います。
腐敗ということばもありますが、これは微生物の働きによって原料に含まれる栄養素が分解され、過硫化水素やアンモニアが生成される状態を言います。
どちらも微生物が作用しますが、人間にとって美味しく役立つものは発酵と呼ばれ、逆の状態を腐敗を呼ばれています。
発酵食品の効果とは
吸収率をアップさせる
発酵食品の特徴として、麹カビや酵母、細菌などの微生物の働きによって原料成分の栄養成分が分解されているため、消化吸収しやすい状態となっています。
そして、乳酸菌や麹菌、納豆菌、酢酸菌などの善玉菌が多く9含まれているため、腸内環境が整いやすく、栄養をスムーズに吸収してくれます。
免疫細胞の活性化
乳酸菌や麹菌などの菌体は、体内の免疫細胞の約70%が集まる小腸壁の近くを達際に免疫細胞を活性化させる作用があると近年の研究で分かりました。
中でも、納豆、甘酒、キムチなどがおすすめですよ。
食品の栄養価をアップさせる
「発酵」にはもとの食品にない成分を微生物の働きで新たに生み出す作用があります。
例えば納豆は納豆菌が特別な酵素を作り、それらの酵素がナットウキナーゼやビタミンK、ビタミンB2を生み出します。
また発酵食品の一つである「甘酒」は飲む点滴とも言われビタミンB群やミネラルを多く含んでいる飲み物です。
食品の保存性を高める
味噌や醤油、日本酒などは麹菌の働き、チーズはカビ菌の作用によって食品を腐れにくくさせます。
微生物には自分以外の微生物の生育を阻止・死滅させる作用があるためと言われています。
うま味をアップさせる
例えば、カツオ節はカビをつけて発酵させ、単お悪質を分解し旨味成分のもとであるアミノ酸やイノシン酸を作ります。
漬物も野菜が乳酸発酵によりうま味が加わります。
腸内環境の改善
ヒトの腸内にはたくさんの細菌があります。
「乳酸菌」は大腸の善玉菌の活性化に働き、腸内環境の改善効果があります。
腸が動くことで、血流も増えていくので消化吸収に効果があるとされています。
おすすめの発酵食品
納豆
納豆菌で発酵される納豆の原料は、大豆なのでタンパク質も豊富に含まれています。
また、発酵の過程で大豆にはない成分を生み出します。
ナットウキナーゼという酵素は血液の流れをサラサラにする役目があります。
また骨を丈夫にするビタミンKを含むほか、整腸作用が期待できる食物繊維も含まれています。
味噌
味噌は、麹菌・酵母菌・乳酸菌によって発酵させた食品です。
納豆と同じく消化吸収に優れています。
味噌は他の発酵食品と比べて時間をかけて発酵及び熟成させます。
その過程で分解されたアミノ酸類や糖類が反応してできた色素成分のメラノイジンを含みます。このメラノイジンが抗酸化物質で老化予防や病気に強い身体を作るとされています。
また、近年の研究では、血糖値の急な上昇を抑えるとった報告もあります。
漬物(キムチ・ぬか漬けなど)
ヨーグルト同様に乳酸菌の働きで作られる発酵食品です。
漬物の乳酸菌は植物性の乳酸菌で「GABA」という成分を生み出します。
これはアミノ酸の一種で脳をリラックスさせる効果が期待できます。
また漬物の乳酸菌は、胃酸などの分解酵素より強く、腸内まで届くと近年の研究で解明されてきました。
ぬか漬けやキムチといった漬物がおすすめです。
甘酒
調味料や飲料である「こうじ・甘酒」は麹菌から作られています。
麹菌はでんぷんやタンパク質を分解し、消化されやすい形へとしていきます。それが腸内環境をよくしていき、美肌へ導いたり免疫力を上げていくと言われています。
発酵食品の効果をアップさせるために
毎日続けて食べる
継続することによって効果が持続し体質の改善が見られていきます。
少量ずつでも構いませんので取り入れてみましょう。
食品を組み合わせる
発酵食品が全て同じ効果を持っているわけではありません。
それぞれの効果を得るために毎日複数の発酵食品を取り入れてみましょう。
塩分に注意しましょう
味噌や漬物は塩分を置く含んでいます。
なので塩分量に注意しながら召し上がるようにしましょう。
嬉しい効果をもたらしてくれる発酵食品ですが、その栄養価を組み合わせることでより美肌や健康に効果を発揮します。
皆さんの食生活でも是非取り入れてみてくださいね。